フレキシブルオフィスは”割高”なのか
2021年10月18日
Covid-19の流行や、総務省・厚労省による働き方改革の推進により、リモートワークやテレワークが日本を代表する大企業にも導入されるようになって1年以上が経過しています。
それらの働き方改革の影響により、オフィス面積を縮小したり、サテライトオフィスを導入する企業が増加する中、フレキシブルオフィスという考え方が日本にも浸透しつつあります。
フレキシブルオフィスの発祥はアメリカで、2005年〜2006年ごろに登場し、当初はコワーキングスペースの形をとっていたと言われています。そこから数年遅れて日本にもその考え方が到来し、現在のコロナ禍・働き方改革の流れを受けて急速に増加しています。
では、実際にオフィス賃貸におけるフレキシブルオフィスを利用するメリットはどこにあるのでしょうか?
フレキシブルオフィスは通常の賃貸オフィス(以下「賃貸オフィス」と言います。)と比較して利用料金が割高になる傾向があるとも言われています。
以下の記事にてその実情を賃貸オフィスと当社のフレキシブルオフィスを比較する形式で見てみましょう。
初期費用
オフィスを賃借する際に、最初に掛かってくる費用を総称して初期費用と言いますが、中小規模事業者にとって初期費用はかなり大きな負担になり得ます。
まずはこちらの比較表を見てみましょう。
賃貸オフィス | 当社フレキシブルオフィス | |
---|---|---|
敷金・保証金 | 賃料の6〜12ヶ月分 | 賃料の1ヶ月分 |
礼金 | 賃料の1〜2ヶ月分 | 不要 |
仲介手数料 ※1 | 賃料の0〜1ヶ月分 | 賃料の0〜1ヶ月分 |
前家賃・前共益費 | 賃料の1〜2ヶ月分 | 不要 |
保証会社利用料 | 賃料の1/2〜1ヶ月分 | 不要 |
火災保険料 | 1〜5万円 | 不要 |
鍵交換費用 | 1〜2万円 | 不要 |
家具購入費 | 10〜50万円 | 不要 |
上記の表からも読み取れるように、初期費用についてはフレキシブルオフィスを選択した方が圧倒的に初期費用を抑えられることがわかります。賃貸オフィスの敷金、フレキシブルオフィスの保証金については、退去時の現状回復費用に充当する場合が多いですが、内装工事を行う必要のないフレキシブルオフィスにおいてはその原状回復費用も安価になる場合が多いです。
また、フレキシブルオフィスは内装工事費用がかからないほか、家具購入費や通信設備の導入費用などがかからない為、同条件の物件の場合、賃貸オフィスと比較しておよそ1/5〜1/10程度に収まることが多いでしょう。
月額費用
企業規模の大小に関わらずあらゆるランニングコストを削減したいというインセンティブがあるはずです。中でもオフィス家賃は月間ランニングコストの大部分を占めており、企業経営を圧迫することがあります。
フレキシブルオフィスが割高だと言われるのはその月額利用料の高さにあります。
月額費用についても表を使って比較してみましょう。
賃貸オフィス | 当社フレキシブルオフィス | |
---|---|---|
月額賃料 | 16万円〜 | 28万円〜 |
水道光熱費 | 3〜5万円 | 不要 |
通信費 | 3〜10万円 | 不要 |
清掃費用 | 3〜5万円 | 不要 |
ゴミ処理費用 | 1〜2万円 | 不要 |
純粋な坪単価を見ると、賃貸オフィスの賃料に比べて、フレキシブルオフィスの利用料は割高になる傾向があります。しかし、フレキシブルオフィスの月額利用料にはオフィス運営にかかる光熱費や通信費が含まれているため、実際にかかるランニングコストはそこまで差がないことがわかります。
また、フレキシブルオフィスは賃貸オフィスと比較して、契約している占有スペース以外にも共用部として利用できるスペースが充実しています。会議室や商談スペース、複合機やドリンクサーバーなどを共用スペース・サービスとして利用できる為、結果的に割安で利用できると言えるでしょう。
結論としてフレキシブルオフィスを選択すると、圧倒的に初期費用が抑えられ、月額のランニングコストはほぼ同額であるにも関わらず利用できる共用スペースが広いという利点があることが判りました。
フレキシブルオフィスは割高であるというのは見た目上の賃料について、賃貸オフィスと比較すると割高に見えるものであり、いわゆる賃料以外のランニングコストを加味していない意見であるいうことが判りました。
オフィスを検討する際には、坪単価だけではなく、その他の月々のランニングコストを試算して検討することが財務状況の最適化、オフィス環境の最適化につながるかもしれません。