レンタルオフィスとは?メリットや料金形態、シェアオフィスとの違いなどを解説
2022年8月2日
目次
オフィス形態の種類
まずは、レンタルオフィスを含んだオフィス形態の種類についてご紹介します。現在の一般的なオフィス形態は次の4種類です。
- 賃貸オフィス
- レンタルオフィス
- シェアオフィス
- コワーキングオフィス
賃貸オフィスとレンタルオフィスは、どちらも「借りる」といった意味ですが、ビジネスシーンで使われる際は、異なる意味を持つ言葉として認識されるので注意してください。
ここからは、それぞれのオフィス形態の概要について解説します。
賃貸オフィス
賃貸オフィスは、自社だけで独占的に使用できるエリアを借りるオフィス形態です。ビルの1フロアを借りたり、建物1棟を借りるなど、これまでも一般的に行われていた賃貸形式のことを指します。
自由度が高くて自社の社員だけで施設を利用できる一方、保証金が必要な場合や、内装工事やインターネット回線、複合コピー機などの設備を自社で用意するなどの多額の初期費用が必要になることが特徴です。
料金形態は、毎月賃貸料が発生するケースがほとんどですが、入居時に数か月分の支払いを請求されることもあります。
レンタルオフィス
レンタルオフィスは、賃貸オフィスで借りるようなビルの1フロアや建物1棟を、さらに細かく区切って貸し出されているオフィス形態です。什器付きのオフィスで、セットアップオフィスと同じ意味としても使われます。貸し出される形態は1部屋単位であることが多く、賃貸オフィスと比べると安価なオフィス形態と言えるでしょう。
区切って貸し出されたエリアをそれぞれの企業が独占的に使えます。そのため、利用形態は賃貸オフィスとほとんど同じです。
レンタルオフィスの場合は、内装工事などは行われており、インターネット回線などの業務に必要な設備が整っていることが特徴で、中には受付などの有人機能があるレンタルオフィスもあります。また、仕事用のデスクやイスが完備されていることも一般的です。さらに、会議室やトイレなどの共有スペースは自由に使えるので、普通の賃貸オフィスと比べて制限されることはありません。
料金形態は、月額制の場合がほとんどです。
シェアオフィス
シェアオフィスはシェアードオフィスとも言い、レンタルオフィスで借りるような1エリアを、さらにシェアして利用するオフィス形態です。シェアオフィスの基本的な機能はレンタルオフィスと同じですが、さらにさまざまなサービスが付帯しています。
例えば、受付サービスやアメニティなどのサービスはもちろん、その他の共用施設が充実していることが特徴です。他の入居者と共用のラウンジや会議室、テレフォンブースなどが用意されているレンタルオフィスもあるので、ビジネスに必要な基本設備は全て整っていると言えます。加えて、シェアオフィスの中にも郵便受け取りに対応していることや、法人登記が認められている施設があることもポイントです。
レンタルオフィスよりも安価に借りられますが、自由度も下がります。また、それぞれの企業が独占的に使えるスペースが限られているため、セキュリティ対策には特に気を付けなければなりません。
シェアオフィスの料金形態も、月額制の場合がほとんどです。
コワーキングスペース
コワーキングスペースとは、全ての空間が共有であるオフィス形態です。固定席や独占的に使えるスペースはなく、その時々で空いている場所を自由に使えます。
流動的な空間なので、他の企業との交流が促進されるメリットがある一方、情報の取り扱いなどには注意が必要です。
コワーキングスペースの料金形態は、月額制の場合もあれば、都度利用ごとに支払う場合もあります。また、ロッカーや会議室を利用する場合には、オプション料金が加算されるケースが多いです。
シェアオフィス・コワーキングスペースとの違い
オフィス形態の種類についてわかったところで、レンタルオフィスとシェアオフィス・コワーキングスペースとの違いをそれぞれご紹介します。
それぞれの特徴を理解して、自社の業務形態にマッチするオフィス形態を考えてみましょう。
シェアオフィスとの違い
レンタルオフィスとシェアオフィスの大きな違いは、共有スペースの差です。
レンタルオフィスの場合、賃借した部屋(エリア)を独占的に使えるため、日常業務に利用するエリアはそれぞれの企業が専有していると言えます。そのため、業務に利用する部分を共有することはありません。しかし、トイレや廊下などの貸し出されたエリア以外の設備は、他社と共有して使います。また、専有スペースに会議室や応接室などがない場合は、それらの施設も共有スペースとなることも特徴です。
一方、シェアオフィスの場合は、レンタルオフィスよりも共有スペースが多くなります。トイレや廊下はもちろん、会議室や商談スペースなども他社と共有することになります。これらの共有スペースを借りる費用は、同じくシェアオフィスを借りている他社と分割しているため、比較的安価に充実した設備を使えるのがシェアオフィスです。
シェアオフィスのほとんどは、レンタルオフィスの特徴を備えています。そのため、レンタルオフィスとシェアオフィスのどちらを利用するか考える際は、どれくらいのスペースを独占的に使えるかを基準にすると良いでしょう。
コワーキングスペースとの違い
レンタルオフィスとコワーキングスペースとの違いは、独占スペースの有無です。
レンタルオフィスの場合、自社が借りたエリアについては独占的に使えます。そのため、外部に知られたくない業務上の打ち合わせは自社スペースで行えますし、業務上の秘密を取り扱うことも容易です。
一方、コワーキングスペースの場合、それぞれの企業が独占的に使えるスペースはありません。コワーキングスペースはあらゆる設備をシェアする公共の場所といった側面があるため、秘密情報の扱いには注意する必要があります。
レンタルオフィスとコワーキングスペースのどちらを利用するか考える際は、独占的に使えるスペースが必要かどうかを基準にすると良いでしょう。
レンタルオフィスを利用するメリット
ここからは、レンタルオフィスを利用するメリットをご紹介していきます。
すぐにビジネスをスタートできる
レンタルオフィスを利用する場合、すぐにビジネスをスタートできます。レンタルオフィスは内装工事や設備工事が不要で、インターネット環境が用意されていることが一般的です。そのため、レンタルオフィスを契約してから工事会社と契約したり、リース会社を探す必要がありません。
デスクやイスも予め用意されていることが多いので、初期コストをかけることなくビジネスをスタートできるのは、レンタルオフィスを利用する大きなメリットです。
利用料金が安い
レンタルオフィスは賃貸オフィスと比べると、利用料金が安いです。まず、設備機器が予め完備されているので、初期コストがあまりかかりません。毎月の賃貸料も、賃貸オフィスよりは低い相場で設定されています。
そのため、スタートアップや中小企業でも手の届く利用料金で、都心の一等地にオフィスを構えることが可能です。都市部でビジネスを行う企業の場合、固定費用を抑えるためにレンタルオフィスを検討してみても良いでしょう。
法人登記が可能
レンタルオフィスは、法人登記も可能です。レンタルオフィスだと法人登記ができないのではと不安に感じている方も多いですが、登記を許可しているレンタルオフィス事業者も増えてきました。
スタートアップ企業の場合、オフィスを立ち上げて法人登記まで進めていくとすると、多額の費用がかかります。そのような場合はレンタルオフィスを活用していきましょう。
ただし、本店所在地を移動して登記情報を変更する場合、3万円もしくは6万円の登録免許税が必要です。そのため、レンタルオフィスだからといって頻繁に本店を移動することは現実的ではありません。どのレンタルオフィスを法人登記時に利用するか決める際は、少なくとも数年間は利用し続けることを前提にすることをおすすめします。
立地が良い
レンタルオフィスは、立地の良い場所に位置していることが多いことも特徴です。レンタルオフィス事業者としては、人気のある地域にレンタルオフィスを構えた方が入居者が増えます。そのため、主要駅から徒歩圏内のエリアや都心部など、好立地条件のオフィスを用意しているケースが多いです。
そのような場合でも、レンタルオフィスなら周辺地域で賃貸オフィスを借りるより安い費用で借りられます。
レンタルオフィスを利用するデメリット
ここまで、レンタルオフィスのメリットについてご紹介してきました。一方、レンタルオフィスを利用することには、少なからずデメリットもあります。ここからはレンタルオフィスの代表的なデメリットを2つご紹介しますので、しっかり理解しておきましょう。
会議室などの接客スペースがない場合が多い
レンタルオフィスには、それぞれの企業専用の会議室などの接客スペースがない場合が多いです。レンタルオフィス内の共有スペースとして会議室などが用意されている場合もありますが、外部の時間貸し会議室などを利用しなければならないケースも多いです。
頻繁に打ち合わせがあるビジネスモデルの企業がレンタルオフィスを利用する場合は、打ち合わせスペースを確認するようにしましょう。
内装や設備の自由度が低い
レンタルオフィスは内装や設備が予め整っている分、自由度は低いです。デスクやイスも用意されていることが多いので、こだわりのある設備を使いたい方にとっては、レンタルオフィスは窮屈に感じるかもしれません。
レンタルオフィスはこんな人におすすめ
ここまでご紹介したレンタルオフィスの特徴を踏まえて、レンタルオフィスがおすすめな人や事業形態をご紹介します。
1人で起業した方や個人事業主
1人で起業した方や個人事業主など、基本的に個人でビジネスをしている方はレンタルオフィスがおすすめです。
1人で仕事をする場合、日常業務に広いスペースは必要ではないことが多いでしょう。また、1人分の設備や機器を購入して用意すると、割高になってしまう可能性もあります。
レンタルオフィスであれば、1人分の専用固定席やデスクトップを置けるデスクなど、個人で働くために必要な設備機器込みで借りられます。
起業時の初期コストを抑えるためにも、レンタルオフィスの利用を検討してみてください。
スタートアップやベンチャー企業
スタートアップやベンチャー企業も、レンタルオフィスの利用に向いています。
スタートアップやベンチャー企業の中には、まだ社員数も多くなく、自社で賃貸オフィスを借りて設備機器を用意するほどの余裕がない規模の会社も多いでしょう。
レンタルオフィスを使えば、設備機器の用意にかかる投資コストや、日々のオフィス賃貸料を抑えることができます。
社員数が5人前後であれば、レンタルオフィスの利用を検討してみてください。
レンタルオフィスで費用を抑えつつ快適なオフィス環境を整えよう
今記事では、レンタルオフィスのメリットや料金形態、シェアオフィスやコワーキングスペースとの違いについてご紹介しました。
レンタルオフィスは、自社で専有できるスペースや設備と、他社と共有するスペースが共存するオフィス形態です。賃貸オフィスを借りる場合よりも費用が抑えられるので、初期コストやランニングコストを抑えたいスタートアップやベンチャー企業に向いています。また、広いエリアを必要としない個人事業主などにとっても、使い勝手が良いでしょう。
一方、レンタルオフィスは専有エリアが広い分、シェアオフィスやコワーキングスペースよりは費用がかかり、柔軟性には欠ける部分もあります。
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